Wexathunブログ

ITベンチャーでの学び、スタートアップ関連、時におもしろいことを綴るブログ

リーン・スタートアップと偏り

今回の内容はリーン‣スタートアップ(以下、リーン)の価値検証部分について。

リーン・スタートアップとは?

今更だと思いますが、トヨタのリーン生産方式を基にしてエリック・リース氏が提唱したスタートアップに用いる手法の1つです。

簡単に言うと、仮説たてて、MVPで検証して、違ったらピボットして改善していく手法ですと。

今回はその中でも価値検証部分について取り上げていきます。

 

価値検証

リーンの青本Amazon.co.jp: リーン・スタートアップ: エリック・リース, 伊藤 穣一(MITメディアラボ所長), 井口 耕二: 本)では、価値検証する際にターゲットとするべきはアーリーアダプターとすべきと記述しており、ここでいうアーリーアダプターは、このサービスを必要としている人を差し、失敗に寛容でたくさんのフィードバックをくれる人を指してます。

確かにマジョリティ層を狙うよりも確実に前向きなフィードバックがもらえるし、ここの回転数を回す方が、サービス成功の近道ともいえるでしょう。

さて、ここで別の視点からもこの手法が正しいのか見ていきます。

 

偏り

ここで”偏り”について目を向けてみましょう。別名:バイアスともいえるこの言葉。

母集団の一部の要素が他よりも標本として選ばれやすい場合に、標本に偏りがあるという。偏った標本は一般に誤った推定量を与える。推定する量が高い、または低いような要素が標本に多く含まれていれば結果は本当の値とは違ってしまう。
有 名な例に1936年のアメリカ大統領選の予想がある。Literary Digest誌は200万人の調査から、対立候補がF.D.ルーズベルト候補に勝つ(57%対43%)と予想したが、世論調査会社のギャラップ社は30万 人の調査からルーズベルトの勝利を予想し、結局こちらが正しかった。Literary Digestは、標本のサイズが莫大だったにもかかわらず、電話や自動車の保有者リストを元に標本を抽出したために、これらを購入できる富裕層に偏ってし まったのである。引用:wikipedia

 他にもスーザンとウォルターの例(http://svy.mk/1FMA8fk)もあるので興味ある方はこちらも。

このタイミングできちんと確認すべきことは2つあります。

アーリーアダプターとすべきターゲットにバイアスはかかっていないか

・質問内容にバイアスはかかっていないか

上記2つです。

 

アーリーアダプターとすべきターゲットにバイアスはかかっていないか

 まずはこれからみていきましょう。

例えば、有名店のコーヒーを配達してくれるサービスがあったとします。

ここでアーリーアダプターとなるターゲットはだれになるでしょうか?

有名店のファンとなってる人でしょうか?それとも時間がないけど、非日常のうまいコーヒーを飲みたいと思ってる人でしょうか?

 少なくとも、セブンコーヒーを毎日飲んでる人ではないことはわかりますね。

この時に、どこをターゲットにするのかバイアスをかけないことが非常に重要になるなーと思うわけです。

いつも何か定める際には”偏り”がないか、しっかり見直す必要がありことは我々ZENでは考えているところです。

そして非常に重要な仮説検証すべきターゲットは特に偏らず、遠すぎずを意識して、きちんと適切なフィードバックをとりにいきます。

・質問内容にバイアスはかかっていないか

 スーザンとウォルターの話でもあったように、ターゲットとする層にバイアスがかかると、確認すべき質問にも自然とバイアスがかかってきます。そして、ここが非常に気づきにくい。。。せっかくユーザーとコミュニケーションとれる状態にも関わらず、無駄な質問ばかりして、これじゃリーンとは言えなくなりますね。

 

じゃあどうすればいいのか?

 一言でいうなら、バイアスかからないように気を付けてね、になります。

そりゃそうです。スタートアップに絶対なんてないので!

ただ、青本に書いてある”アーリーアダプター”を定義するのは各組織、サービスです。

まあ想定してたターゲットがリリースしてみたら違うなんてよくある話ですが、

バイアスを想定できてるだけで、ピボットに役立つ場合もあるし、

価値検証のヒアリングの質が格段に上がります!!

是非、参考にしてください。