Wexathunブログ

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Opportunity Analysis Canvasを解明してみる

さて、今日は一部社内で盛り上がってきている”Opportunity Analysis Canvas”について

解明してみます。

Opportunity Analysis Canvas

これはDr.James・V・Greenが提唱している考え方で、Maryland大学のアントレプレナーを教育するために作られたものです。リーンキャンバスとはまた違います。

もっというと、リーンキャンバスよりも前の段階で必要になるキャンバスと考えたほうがいいですね。ではどのような要素がアントレプレナーには必要とされているのでしょうか。

 

この図がOpportunity Analysis Canvasです。

簡単に言うと、9つにセグメントされた項目でアントレプレナーとして成功を持続できる精神や行動が示されてます。これがアントレプレナーとして重要な指標的な意味合いであると認識してもらえればいいかと。

そして、これを大きく3つにわけることができて、

まず左側3つの項目、

”Entrepreneurial Mindset”、”Entrepreneurial Motivation”、”Entrepreneurial Behavior”

の3つを見ていきます。

Thinking Entrepreneurially

この3つはこのカテゴリにまとめられます。

Entrepreneurial Mindset

これはマインドセットに関係する部分です。

Achievement 達成意欲

Individualism 標準への反抗 

Control  他社への影響力に対する自由度

Focus  シングルタスクに集中し、達成するまで注力する

Optimism 難しいタスクへ挑戦したくなる気持ち 

 

Entrepreneurial Motivation

これはモチベーションに関する部分。

Self-efficacy 特定のタスクを実施するスキル、達成できるという想い

Congnitive 考えることが好き、調査し発見し考える

Tolerance for ambiguity 不確実なことに対する耐性、予測不可能な状況に対していかに楽でいけるか

 

Entrepreneurial Behavior

これは行動に関する部分。

Confidence Self-efficacyと対になる。どれくらい達成できて、判断に満足できるか

Risk tolerance リスク耐性。他の人より優れていることはないが、違う見方ができるか

Interpersonal relationship skills 出会いの際にポジティブな関係が作れるか

Social Capital いろんなバックグラウンドの人を少しずつ知っていることが大事

 

 

続いて真ん中箇所の4つをまとめるとSeeing Entrepreneurially。

4つというのは、”Industry Condition”、”Industry Status”、”Macroeconomic Change”、”Competition” これらを細かく紐解いていきます。

Seeing Entrepreneurially

Industry Condition

Knowledge conditions その業界で、ナレッジがたくさんあるほうが有利。いかに構築するか

Demand conditions 市場に投入するプロダクトが、競合よりも強みがあり、価格コストより上回っていても成立する必要がある

 

Industry Status

Industry life cycle  業界のライフサイクルを知る。ライフサイクル早期の業界は、より簡単でcost-effectiveに競合を打破できる

Industry structure  業界の構造を知り、潜在的な参入障壁や競合を調査する

 

Macroeconomic Change

Demographic 人口能動的な変化

Psychographic 人の態度、価値観、好み

Technical 重要な変化は新しいマーケットを作る

Social 人の好み、需要の変化

Political 政治ポリシー

Regulatory 法律

 

Competition

Learning Curve 新しいものを習得する学習曲線、現在の知識、コミット

Complementary assets 目に見える資産と目に見えない資産(知識、人間関係)

Reputation effects 競合の評価がよければ、会社のプロダクトのブランディングに投資しないといけない

 

はい、そして、残り二つがActing Entrepreneuriallyと呼ばれるところですね。

ここは”Value Innovation”、”Opportunity Identifiction”があたります。

Acting Entrepreneurially

Value Innovation

Eliminate 再構築するために、どの要素を削除することができるか 

Reduce 価値を生み出さない要素を削除できるか

Raise どの要素の価値をあげて競合を打破できるか

Create どういう要素をつくることができるのか

 

Opportunity Identifiction

Problem 課題が存在するか

Solution ソリューションはステークホルダーに対し価値を生むか

Advantage アドバンテージは高く、サステナブル

Team 正しいチームを正しいときにつくれているか

 

まとめ

ずらずらとみてきましたが、

これは全てのイノベーションプロセスの始まりに相当します。

マインドセット、マーケットのトレンド、最新技術、ユーザーのニーズ、競合調査・・・

このキャンバスのフレームワークを活用し、リーンキャンバスを描けたのならば、スケールするビジネスプランへとステップアップできる可能性も少しはあがるのでは?